閉鎖病棟入院6日目
この日は、個室から大部屋への移動が告げられた。
この病棟では、大部屋は5、6人の患者がいるのだが個室にいる間、主治医や看護師と少しは会話をするものの、やっぱり、入院していると退屈で患者の誰かとしゃべりたかった。
僕が入院中に話をした2人の患者を紹介する。
案内された大部屋では、隣の患者と話をした。Sさんとする。
Sさんは、僕より長い入院歴約3ヶ月で、アルコール依存症ではないものの、やはり、何らかの精神疾患があるようだった。
正直、僕は超短期入院なので気まずさがあり、嫌われると思ったが、それでも、気さくに話をしてくれた。
その中で、僕がアルコール依存症であることを説明すると、Sさんから「依存は大変そうですね。僕も昔は、お酒が好きでよく飲んでたんだけど、もう、やめて10年以上ですよ」って話をしてくれた。
Sさんの精神疾患やお酒をやめた理由については、あまり話したくないようだったので聞かなかったが、僕はアルコール依存症ではないものの、10年もお酒をやめていることに感心した。
僕が、「飲みたくならないの?」って聞いてみたら、Sさんは「全くです」って答え、やはり、感心した。
もう1人は、同じ部屋ではないのだが、広場でたまたま出会ったKさん。
Kさんは、約1ヶ月半入院で、本当に偶然、退院日が同じだった。
Kさんもアルコール依存症ではないが、ストレスからくる幻聴で、お酒は、ほとんど飲まないということだった。
この病棟は、アルコール依存専門というわけではないので色々いるのは分かっていた。アルコール依存症もいるだろうが、2人しか話していないため、その辺は分からない。同じ、アルコール依存症の人とも話したかったのが本音のところ。
だが、2人と話してみて感じたことは、僕のようなお酒の飲み方はしないということだ。お酒の飲み方について言えば、僕の方がひどいということだ。
そもそも、アルコール依存症ではなくても精神疾患の患者は、そのこと自体で、お酒はやめる人が多いと聞いたことがある。
この日は、2人だけだが立場は違えども、僕自身の課題を再認識した。
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