エゴを捨て、すべての幸せを願ってみる
前回の記事に引き続き、大愚元勝(大愚和尚)さんが書いた本「苦しみの手放し方」の内容を一部抜粋しながら紹介します。
苦しみはすべて自分自身からもたらされる
お釈迦様は、苦しみの解放宣言として四諦・八正道を悟ったとされています。
四諦とは、
①苦諦(人生は苦しみにあふれており、思い通りにはならないこと)
②集諦(苦をもたらす原因は心の汚れであることを知り、それを観察する)
③滅諦(苦を滅することができれば、心の平安を得られる)
④道諦(苦を滅するための実践方法が存在する)
この4種類があり、苦しみとは、他者からもたらされるものではなく、自分から生じるといいます。
八正道とは、人生は苦しみの連続であり、その原因は執着によって起こる。その執着を断ち切ることが苦しみを減らす真理のこと。
①正見(存在の真実を見極める)
②正思惟(正しい考え)
③正語(相手を幸せにさせる言葉を使う)
④正業(迷惑のかからず、妨げにならない正しい行為)
⑤正命(貢献すること)
⑥正精進(正しい努力をすること)
⑦正念(正しく自分を観察する)
⑧正定(正しい精神統一)
大愚さんによると、仏教とは「苦しみを手放すための教え」だといい、その目的を「苦しみの根本原因を知り、苦しみを少なくすること」だという。
座禅(瞑想)・祈りが効果的
そのような悩みや不安、イライラ、ストレス、悲しみを解決させる実践方法として、座禅(瞑想)や祈りが効果的だと仰っています。
仏教には、お通夜、告別式、四十九日など法要・儀式がたくさんあるのですが、日頃から自分や他者の命に向き合い、受け入れ、認めることが大切であり、祈りという行為を通して癒されていくのだといいます。
エゴを捨て、他者の幸せを願う
仏教経典「ダンマパダ」(真理の言葉)
すべてのものは暴力におびえ、すべてのものは死を恐れる。すべての生き物にとって命は愛おしい。己が身にひきくらべて殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ
大愚さんは「人間はエゴがあり、自分が絶対、特別な存在だと思う傾向にある。しかし、その小さな尺度が悩みや苦しみを生むのです。しかし、私たちは一人では生きていけません。自然界に存在するすべての生き物が連鎖し、関係しながら生きている」と述べています。
さらに、大愚さんは「矛盾するようですが、命は他の命を奪って生きています。それが現実です」といい、お釈迦様は「それが当たり前になってはいけない。人間は、地球上でもっとも発達した知性を持っていて、命を殺めたりする一方、命を慈しみ、守ることができる」と教えを説いているのです。
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